大津一貴 オフィシャルブログ『Special One』

サッカー選手に必要なメンタルの強さを、霊長類最強女子から学ぶ。

 







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・脱サラ海外リーガー(プロサッカー選手) ・癌サバイバー 2018年現在、モンゴル1部のFCウランバートル所属。 1989年10月25日生まれ、北海道札幌市出身。 ■当ブログのコンセプトはこちら ■詳しいプロフィールはこちら ■お問い合わせはこちら

「プロの世界は結果が全て」

プロの世界では、常に”結果”が求められます。

サッカーの場合、チームスポーツなので『結果 = チームの勝利』です。

チームの勝利を掴むために、選手は日頃のトレーニングに励みます。

そのため、選手達は必然的に「試合に勝ちたい!」という気持ちになります。

 

しかし、霊長類最強女子の異名を持つ超一流のアスリート、今年1月に引退を発表された吉田沙保里さんは、かつて以下のような発言をしました。

『勝ちたいという感情ですら邪念でしかない』

この言葉に隠されている真実を分析し、サッカー選手をはじめとする、アスリートに必要なメンタルの強さを解説します。

※出典:https://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/sports/news/CK2019010902000182.html

【今、この瞬間】にやるべきことを理解する

 

『勝ちたい』という気持ち。

普通のアスリートであれば、自然と心の中に湧き出る感情です。

アスリートに限らず、何かしらの結果を求められている状況にいる人であれば、この感情を抱きます。

しかし、試合中に限っては「勝ちたいという感情は邪念」と言えることができます。

「勝ちたい」と思っている時点で、試合に集中しているとは言えません。

なぜなら、試合中には勝利を収めるために”自分がやるべきこと”が存在するからです。

 

サッカーを例に考えてみましょう。

試合時間は1試合あたり90分間です(大人の場合)。

試合に勝つためには、90分内で相手より得点を多く奪う必要があります。

例えば、試合の残り時間が”5分”という状況の中、0-1で自分のチームが負けている、としましょう。

この場合、試合に勝つためには、試合の時間が残り5分のうちに”2ゴール”を奪う必要があります。

チームが勝つために自分(チーム)が行うべき行動は、ゴールを奪いに行くことです。

FWの選手はもちろん、ポジションに関係なくDFの選手であっても、チャンスがあればリスクを背負ってでも2ゴールを奪いに行かなければ、この試合に勝つことができません。

そして、試合に勝つためには、今の状況で自分がやるべきことに、100%の力を注ぐ必要があります。

 

その際、「勝ちたい」と思っている選手は、今の状況で自分がやるべきことに100%集中できていない、と言えます。

なぜなら、「勝ちたい」は未来の結果だからです。

超能力者でない限り、未来に起こることをコントロールできる人間は、この世に存在しません。

人間がコントロールできることは、今、この瞬間の出来事だけです。

 

今の状況は、試合の残り時間が5分、0-1で負けている場面。

少ない時間内に、2ゴールを奪わなければならない場面です。

予測不可能な未来の不確定要素に、心を奪われている余裕は存在しません。

今、この瞬間、自分がやるべきこと(=ゴールを奪うこと)に100%の集中力を発揮できる選手が、超一流の選手です。

過去の失敗や、未来の予測不可能なことに、試合中は捉われている時間は無い、ということです。

吉田沙保里さんは試合に勝利するために、現在(今、この瞬間)に自分がやるべきことに100%の集中力を発揮する必要性を理解していたので、「勝ちたいという感情ですら邪念でしかない」という発言をしたと分析します。



勝利に相応しい実力を備えて自信を持つ

 

『勝ちたい』

僕は、この言葉に少し違和感を覚えました。

違和感の正体を分析すると、ヒントが見えてきそうです。

 

まず、『勝ちたい』というのは『○○したい』という理想ですね。

”理想”ということは、自分はまだそれを手にしていない状態です。

”勝ちたい”の場合は、まだ”勝ち”を手にしていない自分がいることを、自分自身で認めてしまっている状態です。

自信を手に入れていない状態と言い換えることもできます。

 

オリンピックのような大舞台で勝利を掴みたいのに、自信が無い選手が勝てるほど、甘い世界ではないでしょう。

世間に存在すら知られていないモンゴルリーグでも、自信が無い選手は一瞬で表舞台から消えてしまうような世界です。

それぐらい、大舞台になればなるほど、対戦する相手との力が拮抗すればするほど、勝利を掴むために自信という要素は必要不可欠です。

 

吉田沙保里さんのような超一流アスリートであれば、金メダルが取れる自信が付くぐらい、練習をしていたはずです。(当たり前ですが…)

オリンピックで金メダルを取るために、金メダルを取るに相応しい実力を備えるほどに、です。

ということは、本番(試合)に挑む際には『勝ちたい』を通り越して『勝つ』に変わっているはずです。

それぐらい、自信が付いている状態。

 

勝利を掴むためのスタート地点が、『勝ちたい』という気持ちからスタートすることは、間違いではありません。

しかし、本当に勝利という結果を掴みたいのであれば、本番(試合)までに勝利に値する実力を身につけている必要があります。

本番(試合)までの過程で、トレーニングを行い、勝利に相応しい実力を備えるまで、成長することが必須です。

その過程で、自分が納得できるぐらい成長することができた時、『勝ちたい』を通り越して、『勝つ』に変わります。

吉田沙保里さんのような超一流アスリートになると、わざわざ本番(試合)で『勝ちたい』と思わなくても、すでに『勝つ』と言える領域まで達しているので、「勝ちたいという感情ですら邪念でしかない」という発言をしたと分析します。

 

 

ちなみに、ヴィッセル神戸の那須大亮選手は、試合中に何が起きても頭の中で『勝つ』意外のことを全て排除するそうです。

『勝って”欲しい”、勝ち”たい”』を付けずに、『勝つ』。

試合中に失点をしても、『勝つ』。

シンプルに『勝つ』。

この領域まで成長できたら楽しそうですね!

※出典:https://www.vissel-kobe.co.jp/profile/?mode=detail&id=170

まとめ

 

『勝ちたいという感情ですら邪念でしかない』

この言葉を分析すると、スポーツにおけるメンタルの強さとは何なのか。ヒントが沢山が見えてきました。

 

アスリートの誰もが欲しがる”勝利”を手にするためには…

・現在(今、この瞬間)に自分がやるべきことに100%の集中力を発揮する

・本番(試合)で『勝ちたい』と思わなくても、すでに『勝つ』と言える領域まで達する(成長する)

この2点が大切と言えます。

 

サッカー選手をはじめ、結果を残したいアスリートであれば、霊長類最強女子が発した言葉の意味を、深く理解しておくことが重要ですね。

 

大津一貴

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